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許婚

hirosaki-2.jpg


「ここで見送りました」

「二度と帰って来ることのない出征です」

「特攻隊へ志願していました・・・」

私の許婚です。

どうしても行くのなら、せめて挙式をしてからと懇願しました。

「君を、すぐに未亡人にはしたくない」

そう言って、行ってしまいました。

桜の花ぴらが散る頃
飛び立ちました。片道だけの燃料で・・

あれから幾度桜が咲いても
面影は消えません。

一番愛しい人ですものね

でも、もうすぐ逢えます。

桜の花びらが散る頃

逢いたいです。。。

とうとう、ひとりで過ごしてきました。

あと、わずかな命のともし火

桜の花に託します。


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出征

sakurayae4.13t2[1]

「行きたくないんだ、母さん」

「滅相もない そんなこと言うもんでないよ」

「僕は、人を殺しあうなんてまっぴらだ」

母は、急に黙った。。

心の中でつぶやいていた

***そんなことわかっているよ
百も承知だよ
こんな戦争なんて早く終わればいい***


どうしてあの時 大きな声で言ってやれなかったのだろう
   紙切れ一枚で、命と引き換えた。
   遺骨も何も戻らない
   輸送船で撃沈されたのなら、海の藻屑となっていた。

   母は、桜が咲くと慟哭する


  どうして、あの時 行くなと大声で言ってやれなかったのかと。。。
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